日本大学豊山高等学校・中学校教諭

2016年度 卒業

柴田 慶さん

  • 豊山中学・高校出身
  • 筑波大学大学院 人間総合科学学術院
    人間総合科学研究群 博士前期課程
    教育学学位プログラム 修了

母校だから、わかることがある

豊山を選んだきっかけ

小学5年生のとき、母に連れられて訪れた豊山祭。展示や発表に夢中になり、心から楽しそうに盛り上がっていた先輩たちの姿を見て、「こんな学校生活を送りたい!」と強く思いました。

中1から高3までの男子が一つの校舎で過ごすという環境は、互いに良い刺激を与え合う場になります。今思えば、共学の学校が増えているなかで、あの空間の充実ぶりは特別だったと思います。

「母校の先生になりたい」と思わせてくれた出会い

父が教員だったこともあり、もともと中学生の頃から「将来は教員に」という思いはありました。ただ、それが具体的に「豊山の先生になりたい」と変わったのは、やはり在学中の先生方の存在があってこそ。生徒一人ひとりに愛情を持って向き合ってくださる先生ばかりで、授業はもちろん、学校生活全般にわたって多くの先生に本当にお世話になりました。その経験が、自分も同じ立場で誰かの支えになりたい、という思いにつながったのだと思います。

大学卒業後、まずは非常勤講師として豊山に戻り、現在は専任教員として物理を担当。高校3年生の担任を務める傍ら、吹奏楽部の顧問もしています。

自分の高校時代が、生徒の姿に重なる

生徒の行動は、良くも悪くも「昔の自分たちと同じ」です(笑)。だからこそ、彼らの気持ちや行動の背景を深く理解することができます。あの頃の自分を思い出しながら、日々の授業や生活指導にあたっています。

自分って、意外とすごいかも?

中学3年生の夏休み。なんと、終了3日前まで課題に一切手をつけていませんでした(笑)。それでも、日中は部活に参加しつつ、3晩徹夜してすべてをやりきりました。…もっと早くやればよかったんですけどね。ちなみに、始業式当日の記憶はまったく残っていません。

吹奏楽部と豊山祭、青春のすべてが詰まっていた

中高6年間は、吹奏楽部に所属していました。高校3年生の豊山祭では、ドリルフォーメーションという、楽器を持ちながら様々な隊形を作って演奏するパフォーマンスを披露しました。私はその総指揮をとる「ドラムメジャー」としてステージに立ちましたが、観客の拍手や歓声を浴びたあの瞬間は、今でも忘れられません。

部活動を通して、上下関係の大切さや、仲間と協力することの楽しさを自然と学べたのも、中高一貫校ならではの大きな魅力だったと思います。

夕暮れの校舎に思いを馳せて

放課後、9階の中央エレベーターホールから見る夕日は、個人的なお気に入りスポットでした。ガラス張りの窓から差し込む光が校舎を包み、ふと立ち止まって景色を眺める時間が好きでした。

豊山を目指す皆さんへ

類まれなる好立地の校舎から響く、男たちの叫び声。そんな環境で「猪突猛進楽観ボーイ」として駆け抜けた日々は、今でも大切な思い出です。中学・高校で過ごす時間は、一生の友人や趣味との出会い、そして将来の進路を決定する大切な期間です。そんな濃厚な時間を、豊山ならきっと2倍にも3倍にも充実させてくれると思います。自分らしさを大切に、何事にも全力で取り組んでください。皆さんの入学を、心から楽しみにしています。